CASE STUDY -展示会での発注業務のAI導入-
番外編 -展示会における発注業務のAI導入-
石川 AIの活用事例として展示会での発注業務があります。ある支店から「展示会の発注の仕組みをどうにかしたい」という相談を受けたのがきっかけでした。展示会が外部会場の場合、社内ネットワークにつないでも通信速度が遅く、各PCでデータを集約し、持ち帰って後日処理している状況でした。
実際には、展示会場で各担当者がEXCELに入力した注文情報を、ひとつに集約して、仕入先ごとに発注番号を採番し、かつ仕入先ごとに分けて発注するという流れとなります。しかしこれらの作業はすべて手作業で行っていたため、発注までたどり着くのにも多大な手間がかかっていました。また、当日中に受注金額を算出することは困難な状況でした。
そこで「AIで何とかしよう」と、注文情報の集約、注文番号の自動採番、仕入先・事業所ごとの自動振り分けをCopilotに任せました。さらに、出展企業から要望が多かった「展示会当日の会場内での受注情報共有や発注」が可能になりました。もちろんそのデータを基幹システムに入れれば、当社の売上情報となります。大幅なスピードアップが期待でき、皆さんに喜んでもらえる仕組みだと思います。
こうした仕組みは、作るだけだったら簡単ですが、現場で本当に使えるかが重要と思います。展示会って一発勝負なので、「あとで直します」じゃ済まない。その場で動くかどうか、使えるものになっているかがポイントです。
展示会は各事業所で開催されるので、流用できるようにします。例え会場が外部でも流れは同じであり、だから数ヵ所の同時開催でも対応できます。実際に使った人、発注を回した人からすると、当日の負担がまったく違うはずです。集計に追われて、発注が遅れる、金額が分からない、という状況がなくなります。

この「助かった」という感覚が、一番大事だと思います。
展示会の発注業務って、一見地味ですが誰かが必ず苦労している業務です。そうした業務を一つずつ楽にしてゆくことに意味があります。AIというと、派手なことができるイメージがありますが、実際には、こうした地道な業務でしっかり役立つかどうかが、一番の価値ではないでしょうか。
今回の展示会の仕組みは、「これは使えるな」とはっきり言える事例だと思います。これを一回で終わらせるのではなくて、次にどうつなげてゆくか。 現場で使えた、負担が減った、という実感があれば、次のアイデアは自然と出てくる。その流れを作ってゆきます。
<実際の画面>

利用者の声
展示会での販売情報のデータ化および仕入先への共有には、従来多くの時間と手間がかかっており、課題でした。
今回新たに導入したAIの仕組みにより、展示会でお客様にご購入いただいた情報を所定のフォーマットへ入力し、そのデータをAIエージェントで処理することで、仕入先向けの発注データを自動作成し、メールやFAXで迅速に送信できるようになりました。その結果、従来と比べて約2日早く送付することが可能となりました。
さらに、その後の当社における受注データ作成についても、AIを活用し仕入先別にシートを自動生成するなど、これまで手作業で行っていた工程を自動化することができ、ストレスの軽減とデータ精度の向上につながりました。
今後は、入力後の型番や金額などの修正箇所についても、仕入先のデータと当社データをAIで比較・照合する仕組み(検証済)が実現すれば、さらなる時間削減が期待できます。


